2014年1月30日木曜日

マツダ アクセラハイブリッドS L Package 試乗レビュー

アクセラハイブリッドS L Package
















マツダの営業さんから、「アクセラ1日試乗キャンペーンを行なっているのでいかがですか」と連絡があり、お言葉に甘えてお借りすることにしました。
ディーラーには沢山の人に乗ってもらうよう指示がきているようですので、少しでも興味のある方は積極的にお借りするのが得かも知れません。
試乗車には保険も完備されていました(対人・対物・車両)。

ぽんは以前に、わずかな時間ながら15S、20S Lパッケージに試乗させてもらっているので、今回は「ハイブリッドS L Package」をお借りすることにしました。
今回はその試乗感想というか試乗レビューについてまとめたいと思います。

試乗した「ハイブリッドS L Package」は、ハイブリッドモデルの最上級グレードになります。

タイヤはECOPIA EC150を履いています。タイヤサイズは「205/60R16」サイズです。
シートはレザーシートです。

運転席まわりでは「ヘッドアップディスプレイ」が装備されていたり、クルーズコントロール機能もあります。
クルーズコントロールについては、あくまで「速度設定」だけの機能であり、スマートシティブレーキサポート・AT誤発進抑制システムは装備されない点は要注意で、「ハイブリッド」にはこの機能は設定がないようです。

内装や運転席まわりなどは、「15S」「20S L Package」の試乗レビューもご参照いただけたらと思います。

ガソリンモデルとの違い
アクセルペダルは、ガソリンやディーゼルモデルのような「オルガン式」ではなくて「吊り下げ式」のものです。

ハイブリッドシステムはトヨタのシステムを使っており、トヨタ側から色々と制約を受けているようで、このペダルの形式もその一環と思われます。
「ハイブリッド」にスマートシティブレーキサポートが装備されないのも、この辺りの制約が絡んでいるのかも知れません。

アクセル操作
アクセルペダルは軽い感じも重い感じもなく、ごく普通な操作感です。オルガン式ペダルと比べてしまうと、疲れやすさやコントロール性などで、やや劣勢なところはありますが、それでもこのクラスでのオルガン式装備の方が珍しくも感じるので、充分な役割は果たしていると思います。

アクセルペダルを踏み込み量に対する速度の変化については、「20S」ほど精度が高くはありませんが、ペダル操作に対する速度の出方は比較的自然に仕上がっています。
(20Sはペダル操作に対する速度の出方が、とてもリニアで素晴らしいです)

大きく踏み込んだ時の加速については、それ程の速さは感じられませんが充分な感じはあります。
排気量にして1.8Lくらいのパワーとトルク感といったところでしょうか。2.0Lと1.5Lの中間くらいの印象を受けました。
ただ、高速道路での追い越しでの加速力については若干物足りなさがあります。じぃわ~っと加速する感じですね。

アクセルペダルを踏み込んでいくと、エンジンの「ブーン」という音が聞こえてきます。その音はスポーティーな感じはありませんが、不快な感じもしません。
また、その「ブーン」という音と共に、振動がアクセルペダルを通して足の裏に妙に伝わってくる感じがありました。
ぽん的には気になりませんが、人によっては気になる部分かも知れません。

ブレーキ操作
ブレーキペダルについては、ハイブリッド特有の「硬さ」があります。遊びはほとんどない感じで、ペダルは硬く、ストローク量も少なめになっています。
ペダルが硬くてストローク量も多くはないので、コントロール幅も大きくはないものの、充分な制動力はあります。
ブレーキの効き始めの「カックン」や停止寸前の「カックン」については、ブレーキコントロールによって発生しないように抑えることが可能なレベルに仕上がっています。

EV走行
EV走行は条件にもよりますが、だいたい40kmくらいまではEV走行が維持される印象がありました。
このEV走行で特にに気になったのが「キーン」というよう高周波の音がずっと聞こえています。
(走行中のみ)。

音楽などを流していない時は勿論、ラジオなどを付けていても気になって仕方なかったです。
EVモードが解除されると音はしなくなるし、停止している時も音はしません。EVモードモードで走っている時だけ聞こえてきました。

EVモードに関連する何らかの音と思われますが、上手く遮音がされていないのでしょうか。或いはぽんだけが気になっ.る音なのでしょうか。ぽん的には要改善点のような気がしました。

ステアリングフィーリング
ステアリングについては、やや軽めといった感じでしょうか。ステアリングインフォメーションも薄い感じがします。
ステアリングは中立付近に若干の遊びがありますが、本当にわずかな感じです。

50、60kmくらいでカーブを曲がって行くと、どうも違和感を感じます。ステアリングを切って、まず車体が沈み込む(ロール)感じがして、次にボディが曲がるような感じです。
勿論この時間はわずか数秒な訳ですが、どうもこの感覚は最後まで違和感が残りました。

また、高速に乗る前のカーブを60kmくらいの速度で走ってみたのですが、この時のロール感は気持ち悪さを誘発してしまいました・・。
ボディの沈み込み具合や、ホイールベースの長さ、走る速度が不快感の「ツボ」にちょうど入ったのかなぁ・・。
カミさんも「うわ、気持ち悪っ」と言うし、子どもも変な声を出していました。
先代アクセラや、スイフトなどではこんなことないのですが・・。運転が下手なだけなのかも。

従来のマツダ車とはだいぶ方向性が変わったフィーリングのような気がします。
ただ、プロが研究に研究を重ねて仕上げたものですので、乗っていく内に味が出てくるのかもしれません。
(ぽんが付いて行けてないだけかも知れません)

足回りについて
足回りについては固さはなく、どちらかというと柔らかさを感じられるものですが、フニャフニャな訳ではなく、コシはしっかりあります。
速度が出ている状態でカーブをカーブを走り抜けたりすると、そのコシがよく感じられます。安定感のある走行をしてくれます。
上述した違和感のある速度域よりも、高めの速度域の方が、違和感もなく気持ちよく走ってくれる印象がありました。

高速安定性
高速道路の走行も試しましたが、高速安定性については充分です。
不安を感じるような場面はなくて、接地感もしっかりあるので、追い越し車線でも問題ありません。
ただ、どっしりしている感じでもなかったです。

ロードノイズと乗り心地
ロードノイズについては、道路にもよりますが古めの道路では「ゴー」という音が車内に結構入ってくる印象がありました。静かな印象はなかったです。
乗り心地についてはタイヤの影響もあるのかマイルドな方だと思います。先代アクセラと比べるとかなり乗り心地は向上したのではないでしょうか。

パドルシフトの設定はなし
アクセラハイブリッドにはパドルシフトはありませんし、シフトレバーによる変速機能もありません。シフトには「B」というエンジンブレーキに相当するものがあるくらいですので、ほぼアクセルワークとブレーキ操作に頼るかたちになります。

ボディサイズについて
ボディサイズは「4,580x1,795x1,455」というサイズで、やっぱりデカく感じます。
ちょっと細い道を走ったり、右折車の横を通り過ぎるときなどは、結構気を使う感じがありました。
ただ、これはやはり慣れの問題かなと思います。試乗が終わる頃にはそういった部分もだいぶ慣れてきていましたので。
ボディサイズの割に全高は1,455と低く抑えられているのはいいですね(^-^)

燃費について
走行距離は134.4km、給油量は5.26Lです。
満タン法での燃費は「25.5km」になります。

走行道路は市街地が30%、高速道路が15%、郊外が55%といった具合でした。

JC08モードでの燃費「30.8km」対比で「82%」の燃費は出せているので、かなりの好成績だったように思います。
給油した時すぐに給油がストップして「あれ?」と思ったくらいです。さすがはハイブリッドといったところでしょうか。

マツダコネクトのナビは改善必須
マツダコネクトのナビについては、これは要改善です。

ナビの案内の声が、あまりにカタコトすぎて何を言っているのかわかりにくいです。(各単語と接続詞の繋がりが不自然すぎます)

特に酷かったのが国道、県道の号線です。
案内の中で「まもなく右折、◯◯号線方面です」みたいに案内するのですが、この◯◯が何言っているかよく分からないです。

また、地図自体もナビルートの道路は赤文字で表示されますが、その他の道がとても見づらいです。
「ちょっと混んでるから他の道はあるかな」って時にも、ナビに表示されている道が見づらくて、ナビを凝視する時間が増えてしまう印象です。

メーカー純正ナビということで、走行中はナビの地図操作(地図をタッチして少し先を見る)とかも出来ません。(ただし、地図の拡大・縮小はできます)
トンネル走行中の補正もあまり上手くないようで、道路のないところを走っている状態になった時もありました。(トンネルを出たらすぐに補正されましたが)

日本メーカーのナビはパイオニアなどを筆頭に非常に使いやすく進化している製品が多い中で、このマツダのナビは到底太刀打ち出来ない感じがします。

アクセラを購入すると、純正ナビしか選択肢がないという状況の中では、このナビのせいでクルマの購入を躊躇う可能性も出てきそうな気もします(言い過ぎかも知れませんが)。

まぁ目的地に着くということは問題ありませんが、日本メーカーのナビに慣れている人にとっては、一昔前のナビと感じてしまう人もいるかも知れません。

アクセラハイブリッド試乗まとめ
ひと通りの道路を走行させてもらいましたが、アクセラハイブリッドはマツダのハイブリッド第一弾としては、中々の完成度のように思います。
少なくともアクアやプリウスなどとは異なる方向性でハイブリッドを搭載したクルマ、という意味でも大変意義のあるものだと思います。

ただ、実際に運転をしてみると、そこまでの運転の楽しさやワクワク感が得られないのが残念でした。
フィーリングなどが総じて「普通」の域に留まっており、全体的に物足りない感じがありますが、年齢が40代、50代頃になっても、少し元気に走りたいなんて思っている人にはぴったりなクルマのように思います。
ぽんもあと数十年後であれば、購入候補になるかもなぁとか思いました。

1日試乗キャンペーンの潔さ
マツダが展開しているこの1日試乗キャンペーン。このサービスはユーザーフレンドリーであってとても素晴らしいと思います。
この試乗を機に購入を決意される人も結構いるのではないでしょうか。
1日試乗できると、営業さんと一緒にする数分間の試乗とは異なり、色々な走行場面を試せたり、気を使うことなく運転することができます。
良い面と共に悪い面も発見できるのも、メーカーにとってはリスクですが、ユーザーにとってはメリットですよね。
それだけにアクセラや他のスカイアクティブ車(CX-5、アテンザ)は、マツダにとって自信のある製品(作品?)なのかも知れません。

2 件のコメント:

  1. EVモードの音は歩行者向けの警告音かもしれませんね

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    1. こめんとありがとうございます。なるほど、歩行者向けの音なのかもですね。それなら仕方ないとも言えるかも知れませんね。

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